タクシーアプリ『GO』を展開するGO株式会社。本記事では、法人向けサービス『GO BUSINESS』の拡販をリードする、法人事業本部の永野様にインタビュー。マスターデータの必要性からinfoboxを導入された背景と、導入後の成果創出について、余すことなく伺いました。
営業データベースの活用は、言葉の定義を揃えること
ーinfobox導入前の課題を教えてください。
『GO BUSINESS』は立ち上げ以来、インボイス特需も追い風となり、インバウンドだけでも十分なリード数・商談数を担保できていました。しかし昨年末を境にその流れは落ち着き、インバウンド数は減少傾向に。戦略的なアウトバウンド活動や過去リードのナーチャリングといった、能動的な営業アクションが必要となるタイミングとなりました。
一方で、これまでCRMに蓄積されてきた顧客情報には、業種や従業員数などの基本の企業情報にさえ抜けがある状態でした。データドリブンで営業戦略を設計するには、マスターデータの整備が大きな課題となっていました。
営業にとって「データを活用する」とは、言葉の定義を揃えることだと考えています。何を優先し、どのように業務を進めるか。各メンバーが異なる前提で判断していては、同じ方向を目指しても進み方が揃いません。特に弊社の法人事業本部は中途社員がほとんど。バックグラウンドや価値観が異なるメンバーをまとめ、同じ方向に進むためにも、信頼できる営業データベースの導入は必須でした。
すぐに、迷わず活用できる営業データベースを求めていた
ー数あるデータベースサービスの中からなぜinfoboxを選ばれたのですか?
まず自社のCRMと連携できることが、サービス選定の前提条件でした。その上で、我々が今必要としているデータがきちんと網羅されているか、スピード感を持って導入できるかといった複合的な観点で比較し、infoboxを選びました。
特に、運用までのスピード感は大きな決め手でした。
私自身、新たなサービスを導入して既存の運用に載せるハードルは十分理解しています。導入が決まったものの、既存のシステムと繋ぎ込むための要件定義書を作り、テスト環境を構築し……と、細かく段階を追っていくと、実際に使い始めるまでに数ヶ月かかることも珍しくないと思います。
しかしinfoboxの場合は、契約してから現場で活用するまでに1ヶ月もかかりませんでした。データベースサービスにおいて、データは多ければ多いほど良いと感じるかもしれません。しかし、弊社のように、早い速度でPDCAを回す必要がある営業組織の場合「活用イメージを持てるデータ」がどれだけあるのか、迷わず活用できる状態にどれだけ早く整えられるか。この2点は、サービス選定にあたって非常に重要なポイントだと思います。
注力セグメントを戦略的に新規開拓する
ー営業戦略上、注力しているセグメントについて教えてください。
弊社と相性の良い業界セグメント、つまりタクシーの利用頻度が高い業界には、大きく分けて二つの特徴があります。従業員一人当たりの利用頻度が多く、単価が高いこと。例えば、コンサルや広告、金融機関などが該当します。もうひとつが深夜や早朝の電車やバスが運行していない時間に移動することのある業界。例えば航空会社やテレビ局などです。
ー注力セグメントにアプローチするために、infoboxの活用をどのように進めていますか?
infoboxで、注力業界×従業員数規模で絞り込み、エンタープライズ企業を中心としたロイヤルカスタマーリストを作成し、新規開拓に取り組んでいます。
明確なニーズがある商談の場合、営業の仕事は「自社に決めてもらう理由を整理すること」です。一方、課題やニーズが明確になっていない商談の場合は「検討の前段階にある顧客を、検討の段階に載せること」が営業の重要な仕事だと考えています。弊社の場合タクシーアプリ『GO』としての認知は取れていても、『GO BUSINESS』の認知度はまだ高くありません。だからこそ、知ってもらいさえすれば案件化するのではという仮説を持っています。
セグメントを絞った新規開拓営業は、その仮説に基づく重要施策の一つであり、infoboxを大いに活用しているポイントです。
案件化率50%超!アクションの質とタイミングを徹底的に最適化
ーinfobox導入後の成果について教えてください。
infoboxの企業データを自社CRMと連携させることで、過去データを資産として活用するための土台が整いました。たとえば、「注力セグメントに該当する未接点企業」や「失注企業の中で注力セグメントに該当する企業」といったリストを、すぐに作成することができます。
リストのセグメント設計とアクションの質・アプローチのタイミング等を徹底的に最適化した結果、案件化率は従来の10〜20%から50%を超えるまで改善しました。
ー今後、取り組みたいことについて教えてください。
エンタープライズ企業の開拓では、キーマン情報や組織図情報など、アプローチ精度を高めるデータ活用が不可欠です。infoboxにはこうしたデータが豊富に揃っており、拡充速度も目覚ましいものがあります。
これまで通りセグメントの精緻化に取り組みつつ、infoboxのデータを隅々まで使いこなすことで、成果の出る営業プロセスを安定的に再現できる体制を作りたいです。

